1.軟部肉腫〈成人〉について
1)軟部肉腫とは
軟部肉腫は、軟部組織から発生する悪性腫瘍です。軟部組織とは、筋肉、腱、脂肪、血管、リンパ管、関節、神経などを指し、肺や肝臓などの臓器と骨や皮膚は含みません。
軟部肉腫は、体のいろいろな部位にできます。太もも(大腿部)などの四肢(手足)にできることがもっとも多いですが、胴体や頭頸部などにできることもあります。
軟部肉腫は、できた組織や部位の違いなどから、さまざまな種類に分けられます。

2)症状
軟部肉腫の代表的な症状は、皮下や筋肉の中にできる腫瘤(しこり)や腫れです。痛みを感じにくいことが多く、体の深い場所にできたときには、腫瘤が大きくなってからはじめて気が付くこともめずらしくありません。大きくなった腫瘤が周りの神経を圧迫することによって、神経障害が起こり、しびれや痛み、感覚が鈍くなるなどの症状を感じる人もいます。
2.検査
がんの疑いがあるときや治療中・治療後に受けることの多い検査についての情報は、「がんの検査について」をご参照ください。
3.治療
軟部肉腫〈成人〉の治療に関する情報が掲載されています。
4.療養
「症状を知る/生活の工夫」には、がんの治療に伴う症状や自宅での生活の工夫などに関する情報を掲載しています。
がんと診断されてからの仕事については「がんと仕事」、医療費や利用できる制度、相談窓口などのお金に関する情報は「がんとお金」をご参照ください。また、「がん相談支援センター」でも相談することができます。
「地域のがん情報」では、各都道府県等が発行しているがんに関する冊子やホームページへのリンクを掲載しています。併せてご活用ください。
5.臨床試験
国内で行われている軟部肉腫〈成人〉の臨床試験が検索できます。
がんの臨床試験を探す チャットで検索
※入力ボックスに「軟部肉腫〈成人〉」と入れて検索を始めてください。チャット形式で検索することができます。
がんの臨床試験を探す カテゴリで検索 軟部肉腫
※「カテゴリで検索」では、広い範囲で検索します。そのため、お探しのがんの種類以外の検索結果が表示されることがあります。
- 臨床試験への参加を検討したい場合には、今おかかりの担当医にご相談ください。
- がんの種類によっては、臨床試験が見つからないこともあります。また、見つかったとしても、必ず参加できるとは限りません。
6.患者数(がん統計)
軟部肉腫は、新たに診断される人が、日本全国で1年間に10万人あたり約5人と少ないがんです。
7.相談先・病院を探す
情報や病院などが見つからないときにはご相談ください。
8.関連する情報
がんの治療を始めるにあたって、参考となる情報です。
9.参考資料
- Matsuda T,et al.Rare cancers are not rare in Asia as well: The rare cancer burden in East Asia.Cancer Epidemiology.2020;Volume 67,doi/10.1016/j.canep.2020.101702.
- 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会 軟部腫瘍診療ガイドライン策定委員会編.軟部腫瘍診療ガイドライン2020(改訂第3版).2020年,南江堂.
作成協力
2021年04月28日 | 構成を変更し、関連情報に「希少がんセンター」「PDQ®」へのリンクを追加しました。 |
2019年06月20日 | タイトルの表記を修正し、本文に「軟部肉腫<小児>」「横紋筋肉腫<小児>」へのリンクを追加しました。 |
2019年04月12日 | 関連情報「希少がん情報公開専門施設 診療実績データ一覧 疾患名:四肢軟部肉腫」を追記しました。 |
2018年07月09日 | 「4.発生要因」「5.予防と検診」を追加しました。 |
2016年02月22日 | タブ形式への移行と、日本整形外科学会診療ガイドライン委員会・軟部腫瘍診療ガイドライン策定委員会編「軟部腫瘍診療ガイドライン2012」「米国がん合同委員会(AJCC)による病期分類(第7版)」「国際対がん連合(UICC)による病期分類(第7版)」より、内容の更新をしました。 |
2007年10月30日 | 内容を更新しました。 |
1997年04月01日 | 掲載しました。 |