1.有棘細胞がんについて
1)有棘細胞がんとは
有棘細胞がんは皮膚がんの一種です。皮膚は、表面に近い部分から、表皮、真皮、皮下組織に分かれます。有棘細胞がんは、表皮にある有棘層の細胞が悪性化してできる腫瘍です(図1)。
顔や頭皮など、日光にあたる部分にできることが多いため、紫外線が発生要因の1つとして考えられています。そのほかに、やけどのあとや放射線、化学物質、ウイルスなども関係しているといわれています。
2)症状
有棘細胞がんは一般的に、通常の肌の色か紅色に変化し、皮膚表面はかさついて硬くなり、まだらに少し盛り上がったり、しこりができたりします。また、ただれや潰瘍ができることもあります。進行すると、腫瘍から体液が染み出すことや悪臭を伴うこともあります。
2.検査
有棘細胞がんかどうか正確な診断をするために、皮膚の生検を行うことがあります。
がんの疑いがあるときや治療中・治療後に受けることの多い検査についての情報は、「がんの検査について」をご参照ください。
3.治療
有棘細胞がんの治療に関する情報が掲載されています。
4.療養
「症状を知る/生活の工夫」には、がんの治療に伴う症状や自宅での生活の工夫などに関する情報を掲載しています。
がんと診断されてからの仕事については「がんと仕事」、医療費や利用できる制度、相談窓口などのお金に関する情報は「がんとお金」をご参照ください。また、「がん相談支援センター」でも、仕事やお金、生活の工夫や利用できるサポート等、困ったときにはどんなことでも相談することができます。
「地域のがん情報」では、各都道府県等が発行しているがんに関する冊子やホームページへのリンクを掲載しています。併せてご活用ください。
5.臨床試験
国内で行われている有棘細胞がんの臨床試験が検索できます。
がんの臨床試験を探す チャットで検索
※入力ボックスに「有棘細胞がん」と入れて検索を始めてください。チャット形式で検索することができます。
がんの臨床試験を探す カテゴリで検索 有棘細胞がん
※国内で行われている有棘細胞がんの臨床試験の一覧が出ます。
臨床試験への参加を検討する際は、以下の点にご留意ください
- 臨床試験への参加を検討したい場合には、担当医にご相談ください。
- がんの種類や状態によっては、臨床試験が見つからないこともあります。また、見つかったとしても、必ず参加できるとは限りません。
6.患者数(がん統計)
有棘細胞がんは、1年間に診断される患者の数に関する正確なデータはありません。
7.相談先・病院を探す
情報や病院などが見つからないときにはご相談ください。
8.関連する情報
がんの治療を始めるにあたって、参考となる情報です。
9.参考資料
- 日本皮膚科学会,日本皮膚悪性腫瘍学会編.皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第3版.2022年,金原出版.
- 日本皮膚悪性腫瘍学会ウェブサイト.皮膚悪性腫瘍ガイドライン第3版 有棘細胞癌診療ガイドライン2020;2020年(閲覧日2023年4月3日)http://www.skincancer.jp/
- 厚生労働省ウェブサイト.がん登録 全国がん登録 罹患数・率 報告 平成31年報告;2022年(閲覧日2023年4月3日)https://www.mhlw.go.jp/
2022年1月更新時作成協力
国立がん研究センター希少がんセンター
2023年06月07日 | 「皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第3版」より、内容を確認して更新しました。また、「3.治療」に、日本皮膚悪性腫瘍学会ウェブサイト「皮膚悪性腫瘍ガイドライン第3版 有棘細胞癌診療ガイドライン2020」へのリンクを追加しました。 |
2022年01月19日 | 構成を変更し、「皮膚悪性腫瘍ガイドライン第3版 有棘細胞癌診療ガイドライン 2020」より内容を更新しました。 |
2016年12月20日 | タブ形式への移行と、「皮膚悪性腫瘍取扱い規約 第2版(2010年)」「皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第2版(2015年)」より、内容の更新をしました。 |
2007年09月03日 | 更新しました。 |
1996年09月13日 | 掲載しました。 |