1.医療者と信頼関係を築くことが大切
がんという病気では、診断や治療、その後の療養など、医療者と長く関わっていくことになります。診断や治療などの医学的なことについて、あなたの病状を最もよく理解しているのは、担当医をはじめとする医療者です。納得して治療や療養に向き合えるように、担当医や医療者にあなたの希望や疑問を伝え、よい信頼関係をつくっていきましょう。
2.医療者に、あなたの意思を伝える
あなた自身の状態や、不安やわからないことについて率直に伝えていくように心がけましょう。痛みなどの自覚症状や、困っていること、心配なことなどはあなたにしかわかりません。あなた自身の気持ちを伝えることで、よい関係も築かれていきます。
質問事項をメモでまとめて持参することも、助けになります。診察の中で、担当医が「話したこと」だけではなく、あなたが「聞いて理解したこと」も書き留めるようにしましょう。不安やわからないことはそのままにしないこと、あなたが理解したことを口に出して確認することも大事です。
一人で話を聞くことが不安なときは、家族や親しい友人などに診察に同席してもらうとよいでしょう。
3.納得できる選択をするために
担当医にうまく質問できない、わかってもらえないと感じるときは、看護師やほかの医療スタッフに相談してみましょう。
また、治療や療養の方針について別の医師に話を聞く「セカンドオピニオン」を求めることもできます。その際には、担当医にその希望を伝え、紹介状や検査資料をもらうことが必要です。
担当医に聞いておきたいことの例
診断
- 何という、がんですか。
- 診断はもう確定していますか、それとも疑いの段階ですか。
- がんはどこにあって、どの程度広がっていますか。
今後の予定
- 今後、追加の検査はありますか。
- 何を、いつまでに、決めなければなりませんか。
治療法
- 私が受けられる治療には、どのようなものがありますか。
- どのような治療を勧めますか、ほかの治療法はありますか。また、その治療を勧める理由を教えてください。
社会生活
- 今までどおりの生活を続けることはできますか。
- 普段の生活や食事のことで気を付けることはありますか。