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長崎県における「がん情報サービス向上に向けた地域懇話会」

更新日:2007年09月28日    掲載日:2007年06月11日
長崎県におけるがん情報サービス向上に向けた地域懇話会の概要

■開催日時

開催日:2007年07月14日(土) 
開催時間:12:30〜15:00

■会場

長崎大学医学部 記念講堂(長崎市坂本1丁目12番4号)

■プログラム

(総合司会) 長崎大学医学部・歯学部附属病院がん診療センター長 芦澤和人

・ 開会の挨拶
     江口勝美(長崎大学医学部・歯学部附属病院長)
若尾文彦(国立がんセンターがん対策情報センター長補佐)
井石哲哉(長崎県医師会長)

・ 講演 12:40〜13:40
  (座長)長崎大学医学部・歯学部附属病院がん診療センター副センター長 澤井照光
  1. がん対策情報センターが行うがん情報サービスについて(PDF:8,308KB )
(国立がんセンターがん対策情報センター長補佐 若尾文彦)
  2. 長崎県におけるがん対策の取り組みについて(PDF:881KB )
(長崎県福祉保健部長 山崎晋一朗)
  3. 県がん診療連携拠点病院を中心としたがん医療の取り組み(PDF:1,216KB )
(長崎大学医学部・歯学部附属病院がん診療センター長 芦澤和人)
  4. 乳がん患者の活動について(PDF:97KB )
(あけぼの会長崎支部事務局長 田中由喜子)

( 休 憩 )

・ 患者・家族・住民・医療従事者等との意見交換・質疑応答 13:50〜14:55

・ 閉会の挨拶
     山崎晋一朗(長崎県福祉保健部長)

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懇話会風景写真

■意見交換・質疑応答における主な意見等

※当日、回答できなかった部分について、(県追加)として長崎県からの回答を付け加えています。

国立がんセンターが各拠点病院を厳しくチェックして指導してほしい。(拠点病院医師)
国立がんセンターがチェックするのではなく、県と長崎大学を中心としたがん診療連携協議会でチェックすることが、協議会の活動のひとつとなります。(国立がんセンター)
まず、がん診療連携協議会の中で改善すべき点を出し、必要とあれば、県、自治体がお世話をさせていただきたい。(県)

抗がん剤の専門医数を教えてほしい。(不明)
「県内がん診療連携拠点病院の化学療法に関する専門的資格等」(2007年7月1日 県調べ)についてお答えします。
【臨床腫瘍専門医】長崎大学病院1名、長崎市民病院1名、長崎医療センター1名 他なし
【臨床腫瘍暫定指導医】長崎大学病院5名、佐世保総合病院2名、長崎市民病院1名、日赤原爆病院3名、長崎医療センター2名、県立島原病院なし(ただし、現在7〜8名を申請中)
以上が、2007年7月1日現在で長崎県が調査した結果です。(県追加)

暫定指導医について説明してほしい。(一般)
日本臨床腫瘍学会では、がん薬物療法の専門施設を認定するにあたり必要な専門医を育成するために、教育指導する医師を暫定的(10年間)に指導医として一定の要件で指定しています。これが「暫定指導医」です。一方、試験に合格したがん薬物療法専門医は、現在、全国で約130名程度です。学会としては、専門医は3年間の経験を経て一定の要件で指導医になりますので、10年後には暫定指導医はなくす方針としています。(専門医、県追加)

がんによる死亡者を20%減らすとは、具体的にどういうことか教えてほしい。(不明)
国は、「がん対策推進基本計画」において、がん死亡率を10年間で20%減少させることを目標としました。これは、年齢調整(がん死亡率は高齢者が多いと高くなるため、計算により、各年齢の人員構成を標準にして調整すること)した75歳未満の死亡率を、10年間(2005〜2015年まで)で20%減少させるということです。
具体的には、(1)年齢調整した75歳未満のがん死亡率はここ10年間で、1年あたり1%減少しています。(2)喫煙率を10年間で半分に減らすと、1.6%、(3)がん検診の受診率を50%にすると、3.9%、(4)がん医療の均てん化により、すべてのがん医療の質の向上が実現すれば、4.9%がん死亡率が減少します。すなわち、がん対策推進基本計画がうまく進めば、75歳未満の年齢調整がん死亡率は、(1)10%+(2)1.6%+(3)3.9%+(4)4.9%=20.4%減少することができます。(国立がんセンター、県追加)

国の政策によって、がん拠点病院間は均てん化されるが、一般の病院とのギャップは拡大するのでは?がん患者は増えているし、拠点病院も最後まで診てくれると期待されているが実際はそうではない。(医師)
県拠点病院である長崎大学病院も、すべてのがん患者さんをカバーすることはできません。最終的には、あらゆる病院、医院が対応すべき問題となります。(大学医師)
地域のホスピス病棟や病院、さらに在宅ドクターネットと協力して、大学病院と変わりない緩和ケアの提供を目標として協力していきたいと思います。(大学医師)
これにつきまして、県では、県内の病院にアンケートを行い、どのような治療が各病院、医院で可能かどうかの調査を実施しているところです。(県)
長崎在宅ドクターネットでは、その活動が国のがん戦略研究に採択されたことで、今後、緩和ケアに関し、患者さんを地域でしっかり支えていける、医師や看護師を含めた医療スタッフの教育・啓発をやっていくよう考えています。(長崎ドクターネット医師)
急性期の、特に難しいがんは拠点病院でやるということが、今の第一歩と思います。ただし、それではすべての患者さんをカバーできません。次に、がんによっては拠点病院以外の病院で、標準的診療が行われるということが起こると思います。
がん対策推進基本計画にもありますように、地域連携クリティカルパスを地域でつくるなどして、例えば、第1回目の治療は拠点病院で行い、その後の経過観察は地元に近い病院やかかりつけ医で診る、その中で注意すべき症状が出たり、検査の異常値が出たら、また拠点病院に相談するような、全体の流れ、役割分担を明らかにし、県の基本計画の中にもそれを示すこと、また、その役割分担を患者さんにお示しすることが大事だと思います。
今までずっと大学病院で診ていただけると思っていた患者さんは、「他の病院へ行ってください」といきなり言われてしまうと非常にショックを受けますので、はじめから「手術は大学でします。その後は自宅近くの病院で診ていただきます」という、これからの予定をお知らせしておくことで不安を減らせます。大学から他の病院を紹介するときも、拠点病院での研修会や勉強会などを通してしっかりと信頼のおける病院であることを紹介していただくことで、患者さんの不安を少しでも軽減できます。大学病院や拠点病院が、がん診療のすべてを受け持つということではなく、地域全体でがん患者さんを診療していくというような体制をつくることが大切なことではないかと思います。(国立がんセンター)

患者の立場からの意見があった。
  乳がん患者会で、乳がん予防のキャンペーンで自己検診を勧めますが、もし、何かあって病院受診しようとするときや、検診を受けて再検査になったとき、ほとんどの病院は予約制になっています。本人はもう自分はがんだと思っていますので、診察までの1週間や10日間が地獄の苦しみなのです。そんなときどうしたらいいの?という電話が私たちにかかってきます。ですから、検診を行うところは異常ありや再検査を伝えるだけでなく、病院受診までのことをもっと指導してほしいと思います。そうすると検診受診率をあげることにつながると思います。(患者会)

DPCの枠を考え直してほしい。拠点病院は赤字で苦しんでいる。(医師)
DPC(包括的診療報酬制度)とは、この病気は1日いくらというのが決まっていて、使った薬や検査、医療の内容にかかわらず値段が決まっているという制度で、現在、大学病院や国立がんセンターなどの病院に導入されており、厚生労働省はさらに増やそうとしています。確かに、この制度だと難しい症例が集まるとそれだけコストがかかりますので、見直しが常に行われていると思います。
拠点病院には、今でも財政的に苦しいところがあります。がん対策推進基本計画には、拠点病院がやるべき内容が書かれていますが、これを行うためには高度医療費に対する補助金やそれなりの保険制度が必要と思います。そのことを、拠点病院や国立がんセンターからも国に伝えていかなければならないと考えています。(国立がんセンター)

自分の病状に関して十分な医師の説明を受けられない場合どうしたらよいか?(一般)
「3時間待ちの3分診療」ということで、質問がしにくいと思いますが、やはり相談したいときは、担当医師にうるさいと思われるぐらい聞いて、思ったような会話ができない場合には、セカンドオピニオンを利用されることをお勧めします。(大学医師)
ひとつの方法ですが、わからないこと、聞きたいことのメモを取っておき、次回の診察のときに聞くのもよい方法と思います。また、入院中の場合は、看護師にご相談ください。看護師から話を聞いた担当医が、大事な内容でしたら患者さんに直接お話しをすると思います。(国立がんセンター)
がん対策基本法は、患者さんの声を診療に活かすことを目的のひとつとしています。医師の説明がよくわからなかったときや聞きにくいときに、患者さんの疑問に丁寧におこたえするために、まず拠点病院に相談支援センターを整備していただき、さらに地域の医療機関にも広げていくことを進めていきたいと思っています。(県)

がん患者の会を長崎県につくってほしい。(一般)
患者会の目的や必要性を、地元の人たちや病院の先生方とよく相談して、皆さんが必要だということであれば県単位の患者会をつくる・・・県庁がつくるのではなくて皆さんでつくるということで進めていただければよいと思います。(国立がんセンター)

費用、セカンドオピニオンとの違いなど、がん相談支援センターへの質問があった。(一般)
県内の相談支援センターは無料です。また、相談は医療ソーシャルワーカーまたは看護師が受けます。セカンドオピニオンは一種の診療ですので医師がきちんと説明をすることになります。(大学医師)

地域のがん診療に関する情報収集の仕方についての質問があった。(不明)
がん診療に関する情報収集と提供は重要になってきます。今後、県では調査を行い、県民の皆さまにわかりやすい形で提供したいと思います。(県)

在宅ケアの現状を教えてください。(不明)
(長崎市内の状況)自宅に帰りたくても主治医が見つからないという状況をなくすため、長崎ドクターネットでは、主治医・副主治医などを斡旋・紹介し、24時間在宅で安心して療養できるということを実践しています。また、大規模病院と連携して退院後の手伝いなどをしており、長崎市内では600〜700名の在宅患者さんを診ています。(長崎ドクターネット医師)

がん治療専門医養成(がんプロフェッショナル養成プラン:文部科学省所管でがん治療専門の医師、看護師等の養成講座)で教育を受けた医師等は拠点病院に配置されるのでしょうか。(医療従事者)
九州のがんプロ養成プランは、オール九州で行われる予定です。養成後のことは現在よくわかりませんが、地域のがん医療に貢献できると思います。(大学医師)


用語集
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