1.発生要因
十分に解明はされていませんが、組織型によってはHPV感染が関与しているとされています。若い女性に多くみられるVINはHPV感染によるものが多いです。HPVワクチン投与による子宮頸がん発症予防を調べた臨床試験では、HPVワクチンの投与は子宮頸部上皮内腫瘍(前がん病変)だけでなく、VINも予防できることが示されています。また、HPV以外のがん発生要因としては、喫煙も指摘されています。
2.予防と検診
日本人を対象とした研究結果から定められた、科学的根拠に基づいた「日本人のためのがん予防法」では、禁煙、節度のある飲酒、バランスの良い食事、身体活動、適正な体形、感染予防ががんの予防に効果的といわれています。
がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることです。わが国では、厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(平成28年一部改正)」で検診方法が定められています。
しかし、外陰がんについては、現在、指針として定められている検診はありません。気になる症状がある場合には、医療機関を早期に受診することが勧められます。
なお、検診は、症状がない健康な人を対象に行われるものです。がんの診断や治療が終わった後の検査は、ここで言う検診とは異なります。