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たばことがん

受動じゅどう喫煙きつえんを防ぐための取り組み

1.たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(たばこ規制枠組条約)

日本は、2005年に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(略称:たばこ規制枠組条約)の締約国です。条約の「第八条 たばこの煙にさらされることからの保護」の第1項には、受動喫煙の影響について、「1 締約国は、たばこの煙にさらされることが死亡、疾病及び障害を引き起こすことが科学的証拠により明白に証明されていることを認識する。」と書かれています。つまり、受動喫煙による健康被害は、科学的にも証明されていることを前提とした法規制や取り組みが求められているのです。

2.日本の取り組み

日本でも健康増進法が改正され、望まない受動喫煙を防ぐ取り組みは、マナーからルールへ変わりました。多数の人が利用する施設は、2020年4月から原則屋内禁煙になりました。

学校、病院・診療所、児童福祉施設、行政機関などは、患者や子どもが多く利用することから、より厳しい対応が求められ、原則敷地内禁煙となりました。屋内は完全禁煙で、喫煙専用室等を設置することもできません。

一般の事務所、工場、飲食店、ホテルや旅館の共用部などは、原則屋内禁煙です。喫煙専用室や加熱式たばこ専用の喫煙室は設置できますが、禁煙エリアへ煙が流出しないための要件を満たす必要があります。また、喫煙エリアは、利用者・従業員ともに20歳未満の立ち入りは禁止です(図1)。

図1 事務所、工場、飲食店、ホテルや旅館の共用部などの受動喫煙対策
図1 事務所、工場、飲食店、ホテルや旅館の共用部などの受動喫煙対策

なお、喫煙が可能な施設では、喫煙場所に関する標識を掲示することが法律で求められています。禁煙マークを掲示して、禁煙であることを示している施設もあります。がんの予防には、たばこの煙を避けることが有効です。標識に注意して行動することで、たばこの煙を避けることができるようになります(図2)。

図2 施設に喫煙室があることを示す標識の例
図2 施設に喫煙室があることを示す標識の例
厚生労働省ウェブサイト.なくそう!望まない受動喫煙.より転載

3.関連リンク・ 参考資料

1)関連リンク

国立がん研究センターでは、厚生労働省より2016年に公表された「喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書」(通称、「たばこ白書」)、および2020年に全面施行された改正健康増進法の要点をとりまとめたリーフレットを作成し、公表しています。

「喫煙と健康」リーフレット

2)参考資料

  1. 外務省ウェブサイト.たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(閲覧日2022年8月25日)https://www.mofa.go.jp/
  2. 厚生労働省ウェブサイト.喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書;2016年(閲覧日2022年8月25日)https://www.mhlw.go.jp/
  3. 厚生労働省ウェブサイト.受動喫煙対策(閲覧日2022年8月25日)https://www.mhlw.go.jp/
  4. 厚生労働省ウェブサイト.たばこと健康に関する情報ページ(閲覧日2022年8月25日)https://www.mhlw.go.jp/
  5. 厚生労働省ウェブサイト.なくそう!望まない受動喫煙(閲覧日2022年8月25日)https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/
更新・確認日:2022年08月30日 [ 履歴 ]
履歴
2022年08月30日 「たばことがん もっと詳しく」を「がんの発生や治療へのたばこの影響」と構成変更したことに伴い、別ページとして掲載しました。
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