がんの治療後は、定期的に通院して診察や検査を受けます。その中で、再発が分かることもあります。ここでは、がんの治療後に考えたことや再発が分かったときの気持ちなどに関する体験談をご紹介します。書籍「もしも、がんが再発したら」も参考になるかもしれません。
再発の事実を受け止められない私を支えてくれた皆さん
私は血液がん(悪性リンパ腫)の元患者です。その闘病中に2回再発しました(再発・再々発)。2回とも経過観察中の画像診断でわかりました。
再発の告知は、初めてがんを告知されるときよりも、何倍も大きいショックに感じられました。自覚症状がなく、体調も悪くなかったので、医師から説明を受けても信じられませんでした。というより信じたくなかったのです。先生の説明を頭では理解できるのですが、心がついていかず、なかなか現実を受け止められませんでした。あのつらい治療はなんだったのか?今までのがんばりを全否定されたように感じて自暴自棄になり、すぐには治療と向き合うことができませんでした。何度も再発するのであれば治療する意味があるのかとさえ思いました。
そんな私のようすをみて、病院のスタッフさんはとても丁寧に対応してくれました。心療内科の先生に話を聞いてもらうこともできたのもありがたかったです。私は、家族・友人・病院のスタッフなどと話しているうちに少しずつ、再発の事実を受け入れることができるようになりました。
(40代 女性)
受け入れられなくてもいい、あがけばいいじゃないか
私が肺がんの再発を告げられたのは最初の手術をしてから1年半後のことでした。肺がんの治療開始後1年で乳がんが見つかり、気持ちが立ち直らないなかで続けて肺がんの再発の宣告。このダブルパンチは、谷底に突き落とされたかのような気分でした。肺がんの治療を開始したときの自分の目標は、寛解してもとの生活に戻り仕事に復帰することでした。しかし再発や転移で治療を繰り返すたびに、日常生活が不便になり、退職も余儀なくされ、大きな失望感を抱いて嘆いていました。
でもこんな悲観的な私のがんサバイバー歴も、ありがたいことに10年以上たちました。
つらい気持ちを吐き出しあったり、分かちあったりできる、がんサバイバー仲間や病気を抱えている友人たち、また寄り添ってくれる緩和ケアの看護師さんたちが心の支えとなり、生きる力をもらっています。
再発の宣告をされて落ちこむのはあたり前。体も生活も思うようにならないなかで、ここまでよくがんばってきていると、自分の弱さもそのままに生きている今が、いちばん心が自由かもしれません。これからも、凹むことがあっても自分らしくあるがままにあがき続けていこうと思っています。
(50代 女性)
再発がんとともに コトコト、コツコツ漢方生活
検査を受けていた街の医院から「すぐ来てください」と予定より早く連絡を受け、大きな病院を紹介されました。紹介された大きな病院で医師と対面するなり、明快に「がんです」と言われ、そのままCTとMRI検査を受けるべく促されました。ごった返す月曜朝の待合室を移動しながら、私は、呆然自失状態で「子宮頸がん」について検索しまくったことを覚えています。放射線治療に希望を見出し、転院して、仕事関係には秘密にしたまま化学放射線療法を終えました。
ところが、2年半後に再発。「根治」というゴールに向かってモチベーション高く闘っていましたが、テンションはダダ下がりです。時は年の瀬、がんに関する本を買いこんで知見を得る時間にあてました。すると意識が一変。体を構成しているのは、正常だろうが悪性だろうがすべて私の細胞です。あたり前の事実に気づかされ、目の前が晴れる思いでした。治療後の体質変化にも苦慮していたことから、いろいろ検索して吟味し、仕事のバランスと食事に気を付けながら漢方も取り入れることにしました。
以来、生薬をコトコト煮出す漢方生活をコツコツ続けてきました。ほの甘いアロマに癒され、朗らかに日々を重ねる昨今です。
(60代 女性)