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がんと診断されたあなたに知ってほしいこと

あなたにとっての「最適な治療」を医療チームが支援します

「どんな治療があるんだろう。入院になるのかな?」
「わたしにとって最適な治療は何だろう……」
「セカンドオピニオンって聞けるの?」
「副作用が心配。治療したらわたしの体は変わってしまう?」
「将来、子どもをもてるだろうか」

1.あなたの希望をふまえて、「最適な治療」を一緒に見つけます

がんの治療法には、手術(外科治療)、薬物療法(抗がん剤治療など)、放射線治療などがあります。治療の期間や、入院するかどうかは、治療法やあなたの状況によって変わっていきます。
主治医はまず、がんの種類や進行の程度、体の状態などを検査でよく調べて、提案できる治療法の中から、あなたにとっての「最適な治療」を探ります。「最適な治療」の選択は、がん治療だけでなく、治療が始まってからの生活のことも含めて、あなたが何を大切にしたいのかがポイントになります。
まずは、あなたの希望を主治医に伝えることが第一です。例えば、治療の中で何を大切にしたいですか?体への負担が少ないこと、時間、生活、仕事、将来のこと……。そんなあなたの希望に、主治医を含めた医療チームがよりそい、あなたにとっての「最適な治療」を一緒に考えます。

「標準治療」とは

科学的根拠に基づいた観点で、がんの種類ごとに現在利用できる最良の治療であることが示され、多くの患者に行われることが推奨される治療を「標準治療」といいます。新しい治療が標準治療になるためには、その効果や副作用などを調べる臨床試験によって、それまでの標準治療より優れていることが証明される必要があります。つまり、新しい治療というだけでは最良の治療にはならないのです。

2.セカンドオピニオンを聞くこともできます

現在の主治医とは別の医師に診断や治療の選択などについて求める「第2の意見」をセカンドオピニオンといいます。主治医が提示した以外にも治療方法がないか知りたいときや、主治医の意見を別の角度から検討したいときに利用することができます。
セカンドオピニオンを聞くことは、患者が納得して治療を受けるために行われるものです。病院を変えるためのものではありませんが、結果として病院を変えることもあります。
セカンドオピニオンを聞く希望があるときには、まずは医療スタッフに伝えましょう。医師に言い出しにくいと感じるときには、がん相談支援センターに相談してみましょう。

3.がん治療の影響について聞いてみましょう

がん治療の影響は、副作用として全身や体の一部にあらわれたり、外見が変化したり、人によっては気持ちに影響することもあります。また、治療後すぐにあらわれることもあれば、時には数年から十数年たってからあらわれることもあります。
治療を始める前に、これから自分の体や心に起こりうることやその対処法を知っておくことは、あなたの助けになります。治療が終わってからの生活のことや気になることも、主治医や看護師など医療スタッフや、がん相談支援センターで話をしてみましょう。

治療を始める前に確認したいこと~将来子どもを持ちたい方へ~

治療の前に、将来子どもを持ちたいか考えることも大切です。
妊孕性にんようせいは子どもをもうけるために必要な能力のことで、性別やがんの種類にかかわらず、がんの治療によって、妊孕性が弱まったり、失われたりすることがあります。
最近では、将来自分の子どもを持つ可能性を残すための「妊孕性温存」が可能なこともあります。妊孕性温存のための治療は、がんの治療が始まる前に受ける必要がありますので、将来子どもを持つことを望むのかどうかについて、考えてみることも大切です。

4.あなたには、医療チームがついています

これから治療にのぞむあなたのことを、主治医を含め医療チームがサポートしていきます。
医療チームはあなたにとっての「最適な治療」を考えるときにも加わります。治療法が決まったあとも、あなたに起こりうるその影響を考え、治療が始まってからの生活もサポートします。いつでも声をかけてください。
医療チームは、外科、内科、緩和ケア科など、さまざまな診療科の医師、看護師、薬剤師、歯科医、心理士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、ソーシャルワーカー、ケアマネジャーなどから構成されます。
誰に声をかけていいのかわからないときも、がん相談支援センターでお尋ねください。

がん相談支援センターの利用者から

「手術を受けるか迷っていて相談しました。先生からは合併症について説明がありましたが、『お風呂に入れる?』『お酒は飲めるのか?』『旅行はできるのか?』など心配で頭がいっぱいでした。相談員さんが、先生からの説明を整理してくれて、また、他の患者さんがしている生活する上での工夫についても教えてくれました。術後の生活について具体的にイメージができ、手術を受ける決心がつきました」

まとめ

  • あなたにとっての「最適な治療」を医療チームが一緒に考えます。
  • 主治医とは別の医師に第2の意見(セカンドオピニオン)を求めることもできます。
  • 治療による副作用の影響や対処法をあらかじめ知っておくことも大切です。
更新・確認日:2022年02月01日 [ 履歴 ]
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2022年02月01日 掲載しました。
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