1.発生要因
胃がんの発生要因には、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染と喫煙があります。その他に、食塩・高塩分食品の摂取が、胃がんが発生する危険性を高めることが報告されています。
※危険因子については、がん情報サービスの発生要因の記載方針に従って、主なものを記載することを原則としています。記載方針については関連情報をご覧ください。
2.予防とがん検診
1)予防
日本人を対象とした研究結果では、がん全般の予防には禁煙すること、飲酒をひかえること、バランスのよい食事をとること、活発に身体を動かすこと、BMIを基準とした適正体重を維持すること、感染を予防することが有効であることが分かっています。また、野菜や果物の摂取は胃がんの予防に効果的である可能性があると報告されています。禁煙することや、塩分や高塩分食品の取りすぎに注意することも大切です。
なお、胃がんの場合は、ピロリ菌の除菌によって確実に発生リスクが低下すると明らかになっています。ただし、ピロリ菌を除菌しても、胃がんになる可能性がゼロにはなりません。除菌をしても胃がんになる人は一定数いるため、除菌後も胃内視鏡検査を受けることが大切です。
2)がん検診
がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることです。がん検診は、症状が現れていない人に行われます。症状があって受診したときに行われる検査や、治療後の経過観察で行われる定期検査はがん検診ではありません。
わが国では、厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(令和7年一部改正)」でがん検診の方法が定められています。
胃がんのがん検診の対象者は、男女ともに50歳以上の人で、検診の間隔は2年に1回です。ただし、気になる症状があるときには、検診をまたずに医療機関を受診しましょう。ほとんどの市区町村では、がん検診の費用の多くを公費で負担しており、一部の自己負担で受けることができます。
胃がん検診の内容は、問診と胃部X線検査(バリウム検査)または胃内視鏡検査(胃カメラ)です。検査の結果が「要精密検査」となった場合は、必ず精密検査を受けましょう。精密検査では胃内視鏡検査が行われます。
なお、平成28年度より胃がん検診の対象者と実施回数が変更されましたが、当分の間、胃部X線検査は40歳以上の人を対象に1年に一度実施してもよいとされています。
※厚生労働省の指針では、死亡率の減少効果が確実で、不利益(偶発症、過剰診断、偽陰性・偽陽性)が少ないがん検診だけが推奨されています。
| 2026年01月13日 | 「胃癌治療ガイドライン医師用 2025年3月改訂【第7版】」「科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究」より、内容を更新しました。 |
| 2025年04月09日 | 内容を確認し、一部更新しました。 |
| 2022年07月26日 | 「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(令和3年10月1日一部改正)」を確認し、更新しました。 |
| 2019年04月08日 | 「胃癌治療ガイドライン医師用 2018年1月改訂(第5版)」「胃癌取扱い規約 第15版(2017年10月)」により、内容を全面的に更新をするとともに、4タブ形式に変更しました。 |
| 2015年10月31日 | 最新の情報を確認し、「疫学・統計」などを更新しました。 |
| 2012年12月04日 | 内容を更新しました。 |
| 2012年10月26日 | 更新履歴を追加しました。 |
| 2012年06月05日 | 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。 |
| 2007年04月02日 | 掲載しました。 |