診断にあたってはまず視診と触診を行います。皮膚に治りにくい潰瘍ができている場合、悪性の疑いがあります(悪性腫瘍)。また、深い場所に発生した腫瘍で硬いものは、悪性腫瘍の可能性が高くなります。特に大きさが5cmを超える腫瘍は注意が必要です。画像診断や病理組織学的検査は治療方針の決定や予後の予測に非常に大切です。
横紋筋肉腫の検査については、「横紋筋肉腫〈小児〉 検査」のページをご参照ください。
1.画像診断
悪性の疑いがある場合は腫瘍の性質や広がりを調べるため、CT検査、MRI検査、超音波(エコー)検査や血管造影検査などを行います。これらの検査により、腫瘍の形や広がりを詳細かつ立体的につかむことができます。
転移を調べるためには、胸部、腹部のCT検査を行います。腫瘍の種類によっては、造影腹部CT検査や脳MRI検査を行うこともあります。
2.病理検査
病理組織診断のために針を刺して組織の⼀部を取り出して調べます(針生検)。外来で簡単に行える検査ですが、採取した腫瘍の量が少ないなどの理由で、病理組織診断が難しいこともあります。
針生検で十分な情報が得られない場合は、約1cm⾓の組織を採取(切開生検)して病理組織学的に調べ、腫瘍の種類(組織型)や、たちの悪さ(組織学的悪性度:細胞の形や増殖能力から判断します)を診断します。