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全ページ表示がんの冊子肺がん(はいがん)

更新・確認日:2017年08月03日 [ 履歴 ]
履歴
2017年08月03日 「EBMの手法による肺癌診療ガイドライン 悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む 2016年版」「臨床・病理 肺癌取扱い規約 第8版(2017年)」より、内容の更新をするとともに、4タブ形式に変更しました。
2014年10月23日 掲載内容の更新が不要であることを確認しました。
2012年11月02日 内容を更新しました。タブ形式に変更しました。
2006年10月01日 内容を更新しました。
1995年11月06日 掲載しました。

1.肺がんの検査

肺がんが疑われるときはまず胸部のX線検査、CT検査、喀痰(かくたん)細胞診などを行い、病変の有無や場所を調べます。その後、確定診断のためには病理検査が必要となり、気管支鏡検査、経皮針生検、胸腔鏡検査などを必要に応じて行い、肺がんが疑われる部位から細胞や組織を採取します。薬物療法を行う可能性がある場合は、薬剤による効果を予測するために、採取した組織を用いてバイオマーカー検査を行います。また、がんの広がりや別の臓器への転移の有無を調べるために、CT検査、MRI検査、超音波(エコー)検査、PET-CT検査、骨シンチグラフィなどの画像検査を行います。

用語集

2.検査の種類

1)胸部X線検査

肺にがんを疑う影があるかを調べます。簡便で広く普及した検査であり、集団検診で用いられています。

2)胸部CT検査

体の断面を描いたり、得られた写真から立体構成を描いたりすることが可能で、がんの大きさ、性質、周囲の臓器への広がりなど、胸部X線検査よりも多くの情報が得られます。

CTの吸収値の差により腫瘍部分を、肺血管の形がわからない程度の高い吸収値を示す「充実成分」と、肺血管の形がわかる程度の淡い吸収値を示す「すりガラス成分」に分類し、診断に用います。
図3 CT検査の様子
図3 CT検査の様子

3)喀痰細胞診

がんの組織からはがれ落ち、痰に混ざって出てきたがん細胞を検出する検査です。1回だけの検査ではがん細胞を発見しにくいため、数日かけて何回か繰り返し痰を採って検査します。

4)気管支鏡検査(気管支鏡下肺生検)

気管支鏡と呼ばれる内視鏡を鼻または口から挿入して気管支の中を観察し、がんが疑われる部位の組織や細胞を採取して調べます。検査前に喉や気管の痛みを軽減するため口腔(こうくう)の奥まで局所麻酔を行った上で行います。
図4 気管支鏡検査の様子
図4 気管支鏡検査の様子

5)経皮針生検(けいひはりせいけん)

気管支鏡検査が難しい場合や行っても診断ができなかった場合などに行います。X線透視やCTガイド、超音波装置で確認しながら、皮膚から細い針を肺に刺して組織を採取して調べます。気管支鏡検査と比較して気胸などの合併症を起こす可能性が高いことから、体の状態により検査の実施を検討します。

6)胸腔鏡検査

胸を小さく切開し、胸腔鏡と呼ばれる内視鏡を肋骨(ろっこつ)の間を通して胸腔内に挿入し、肺や胸膜あるいはリンパ節の一部の組織を採取して調べます。従来は、全身麻酔をした状態で行ってきましたが、近年では、局所麻酔をした状態でも行うようになってきています。

用語集

7)外科的肺生検

胸腔鏡検査で組織の採取が難しい場合には、手術で胸を切開し、肺や胸膜あるいはリンパ節の一部の組織を採取して調べます。

6)胸腔鏡検査、7)外科的肺生検はは全身麻酔の状態で行う場合には入院が必要となり、気管支鏡検査や経皮針生検と比べて体に負担が大きいことから、検査を行うかについては十分に検討します。

8)胸水穿刺(せんし)細胞診

胸に水がたまっている場合は、皮膚から細い針を刺して胸水を採取し、胸水の中にがん細胞がないかを調べます。

9)バイオマーカー検査

薬物療法を行う場合に、採取した組織を用いて、治療による効果を予測するための検査を行います。組織分類が非小細胞肺がんの非扁平上皮がん(腺がん、大細胞がん)の場合、EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子変異などの、がん細胞の増殖に関わる遺伝子の有無を調べることにより、分子標的薬の使用を検討します。また、がん細胞上に発現したPD-L1と呼ばれる物質の有無により、免疫チェックポイント阻害剤の使用を検討します。

用語集

10)腫瘍マーカー検査

腫瘍マーカーとは、体のどこかにがんが潜んでいると異常に大量に産生される物質です。がんの種類に応じて多くの種類があり、血液検査により量を測定します。この検査だけでがんの有無を確定できるものではなく、がんがあっても腫瘍マーカーが異常を示さないこともありますし、逆にがんがなくても異常を示すこともあります。

肺がんの診断においては補助的な役割として行い、経過観察で用いられることもあります。

非小細胞肺がんの腫瘍マーカーとしては、CYFRA21-1、CEA、SCC、SLX(Sialyl Lewis X)、CA125があります。小細胞肺がんの腫瘍マーカーとしては、NSEとproGRPがよく使われています。

11)肺がんの広がりを調べる検査

リンパ節や遠隔臓器への広がりを調べるために、必要に応じてCT検査、MRI検査、超音波(エコー)検査、骨シンチグラフィ、PET-CT検査などの画像検査を行います。
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