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だるさ・倦怠感(けんたいかん)

~がんの治療を始めた人に、始める人に~
更新・確認日:2019年03月12日 [ 履歴 ]
履歴
2019年03月12日 更新しました。
2006年10月01日 掲載しました。

まずはポイントを確認しましょう

1.だるさ・倦怠感について

だるさ・倦怠感とは、いつもの生活が送りづらいと感じるといった疲れた感覚のことです。

2.原因

がんやがんの治療の副作用、がんに伴う症状(痛み、貧血、不安、不眠)などによって起こります。

3.だるさ・倦怠感を感じるときには

倦怠感に対する有効な治療法は十分に確立されていません。まずは、倦怠感そのものではなく、だるさの原因となりうる症状(痛みや貧血など)の治療を行います。

4.ご本人や周りの人ができる工夫

  • 自分の症状のパターンを把握する
  • 休息をとり、楽だと思える姿勢で休む
  • 体調が許す範囲で運動やマッサージを行う

5.こんなときは相談しましょう

  • 倦怠感が続くときには担当の医師や看護師に相談しましょう。

1.だるさ・倦怠感について

だるさ・倦怠感とは、いつもの生活が送りづらいと感じるといった疲れた感覚のことで、がんの治療中によくみられます。体がだるい、何もする気が起きない、集中力が低下するなどの症状が、原因によっては数カ月~数年続くことがあります5,7,8)

2.原因

倦怠感は、がんやがんの治療の副作用、がんに伴う症状などによって起こります。
だるさの原因となりうる症状には、主に以下があげられます。
  • 痛み、貧血、不安、不眠、気分の落ち込み、栄養状態の変化、筋力低下、感染症、脱水、電解質異常(ナトリウムやカルシウムといった電解質の体内でのバランスが悪くなること)

3.だるさ・倦怠感を感じるときには

倦怠感に対する有効な治療法は十分に確立されていません9)。まずは、倦怠感そのものではなく、だるさの原因となりうる症状(痛み、貧血、不安、不眠など)の治療を行います2,3,5,8,10)。それぞれの症状に対して薬を使用したり、運動療法を行ったりすることで、倦怠感が軽くなる場合があります1~5,8,10)

体の状態によっては、ステロイド薬を使うことがあります2,3,5,10)。しかし、感染症にかかりやすくなること、不眠などの副作用があるため、薬の使用については、担当の医師が慎重に判断します2,3,5,10)

がんが進行した場合など、病状によっては、だるさ・倦怠感を完全に取り除くことは難しいため、少しでも症状を改善し、生活の中でうまく付き合っていけるようにすることが目標となります3,5)

4.ご本人や周りの人ができる工夫

1)症状の把握

まずは、自分の症状のパターンを把握しましょう。倦怠感が強い時間帯と弱い時間帯の症状の程度に合わせて、自分のペースで生活するよう心がけてください2,3)。倦怠感が弱い時間帯に、一日の中で優先度が高いと思う活動をするとよい場合があります(エネルギー温存・活用療法ともいいます)2,3,5,7,10)。倦怠感が強いときには、身の回りのことを身近な人や家族に手伝ってもらうのもお勧めです7,10)

2)休息時間の確保

休息をとり、楽だと思える姿勢で休みましょう7)。バスタオルをきつめに丸めたものや、クッション、抱き枕などを使って楽な姿勢を見つけることも1つの方法です。日中は、活動と休息のバランスをとることを意識しながら、少しずつこまめに休息をとると疲労を回復しやすくなります2,3,7,8,10)。夜、寝つきが悪かったり、ぐっすりと眠れないと感じたりしたときには、寝つきをよくする薬や不安を和らげる薬の処方を受けられる場合もあるため、担当の医師に相談してみましょう3,7)

3)体調が許す範囲での運動やマッサージ

可能な範囲で、ウォーキングやヨガ、体操などの有酸素運動を行うことは、倦怠感を軽くするために効果的であるといわれています1~10)。また、手足のストレッチやマッサージなどで緊張感が和らぐことがあります2,5,6)

4)リラクセーションや気分転換

つらい症状を抱えながら治療を続けることは、心身ともにストレスがかかります7,8)。精神的に安定した状態を保つことは、倦怠感の軽減につながります。深呼吸や音楽、アロマテラピーなど、自分がリラックスできる方法(リラクセーション)を見つけてみてください2,3,5,7,10)。調子がよいときは、散歩をしたり、趣味を楽しんだりする時間を作って気分転換することをお勧めします3,7)

5.こんなときは相談しましょう

倦怠感が続くときには、担当の医師や看護師に相談しましょう。だるさの程度を伝えるのは難しいものですが、「ぐっすり寝たのに疲れがとれない」「集中力が落ちている」「階段の上り下りで息切れがする」など、日々の生活の中で感じる具体的な状態を伝えるようにしましょう。

6.「だるさ・倦怠感」参考文献

1) 日本リハビリテーション医学会 がんのリハビリテーションガイドライン策定委員会編.がんのリハビリテーションガイドライン.2013年,金原出版
2) 国立がん研究センター看護部編.国立がん研究センターに学ぶがん薬物療法看護スキルアップ.2018年,南江堂
3) 日本医師会編.新版 がん緩和ケアガイドブック.2017年,青海社
4) 日本がんリハビリテーション研究会編.がんのリハビリテーションベストプラクティス.2015年,金原出版
5) 日本緩和医療学会編.専門家を目指す人のための緩和医療学.2017年,南江堂
6) 日本緩和医療学会 緩和医療ガイドライン委員会編.がんの補完代替療法クリニカル・エビデンス 2016年版.医学書院
7) American Cancer Societyウェブサイト.https://www.cancer.org/,Managing Cancer-related Fatigue, What Is Cancer-related Fatigue?;2018(閲覧日:2019年2月28日)
8) Cancer Research UKウェブサイト.https://www.cancerresearchuk.org/, Treating cancer fatigue, What is cancer fatigue?; 2016(閲覧日:2019年2月28日)
9) European Society for Medical Oncologyウェブサイト.https://www.esmo.org/, Patient Guide on Survivorship ; 2017(閲覧日:2019年2月28日)
10) 森田達也ほか監修.緩和ケアレジデントマニュアル.2016年,医学書院

7.その他の関連情報

1) 外部サイトへのリンク(公財)神戸医療産業都市推進機構 がん情報サイト PDQ® 日本語版 疲労(PDQ®)
※海外の医療事情に基づく情報が含まれており、日本では認められていない治療や薬、行われない補完代替療法等の情報も含まれています。

●本ページの情報は、「『がん情報サービス』編集方針」に従って作成しています。
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