本文へ移動
HOME > 生活・療養 > さまざまな症状への対応 > 眠れない・不眠

眠れない・不眠

~がんの治療を始めた人に、始める人に~
更新・確認日:2020年08月17日 [ 履歴 ]
履歴
2020年08月17日 掲載しました。

まずはポイントを確認しましょう

1.不眠について

がんと診断された直後や治療中などでは、寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝早くに目が覚める、よく眠れたと思えないといった不眠の状態になることがあります。

2.原因

がんやがんの治療による痛みなどの症状、環境の変化、がんと診断されたことによるショックやストレスなどが原因となることがあります。

3.眠れないときには

担当の医師とともに改善する方法を探していき、必要に応じて痛みなどの症状を取り除く薬や睡眠薬を使います。医師や看護師などの医療のスタッフに相談することで、適切な対処方法が見つかったり、気持ちが軽くなったりすることもあります。

4.ご本人や周りの人ができる工夫

眠れないときはベッドから離れてリラックスする、眠くなってから横になるなどの工夫をしてみましょう。

5.こんなときは相談しましょう

がんと診断された直後や治療中、治療が終わったあとなどに不眠で困った場合には、担当の医師や看護師に相談しましょう。

1.不眠について

睡眠は、疲れた心身を回復させ、体調を整えるために大切です。しかし、がんと診断された直後や治療中、治療が終わったあとなどに、不眠で悩む人は少なくありません。がん患者の20~50%が不眠を経験するといわれています。不眠には、寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝早くに目が覚める、よく眠れたと思えないといったいくつかのタイプがあります。不眠が続くと、日中にだるさを感じたり、集中力が低下したり、イライラしたりするなど、さまざまな体の不調につながることがあります。

2.原因

不眠は、さまざまな原因によって起こります。複数の原因が関わっていることもあります。

がんやがんの治療による症状
  • 痛み、吐き気、下痢、息苦しさ、発熱、かゆみなど
  • ステロイド薬などの不眠を引き起こすことがある薬の使用
  • 抗不安薬・睡眠薬・医療用麻薬などの退薬症状(長期間薬を使ったあとに中止することで起きる症状)
環境の変化
  • 入院・通院などの環境の変化
  • 休職などの社会生活の変化
  • 睡眠習慣(寝る時間や起きる時間など)の変化
心理的な負担
  • がんと診断されたことによるショックやストレス
  • 病気の進行に関する不安
  • 家族関係、職場の人間関係などの悩み
このほか、がんとは関係のない体の不調や、うつ病、適応障害、せん妄などの精神疾患によっても起こることもあります。

3.眠れないときには

眠れないときには、担当の医師に相談して、改善する方法を探していきましょう。

ショックやストレス、不安な思いにより眠れない場合には、医師や看護師などの医療のスタッフに相談することで、適切な対処方法が見つかったり、気持ちが軽くなったりすることがあります。

痛みや吐き気などの症状が原因で眠れない場合には、その症状を取り除く薬(鎮痛薬や医療用麻薬、吐き気止めの薬など)を使うことで不眠を和らげます。

不眠が続く場合には、不眠のタイプに応じて睡眠薬や抗不安薬などを使うこともあります。薬の依存症になるのではないかと抵抗を感じる人もいるのですが、短期間の使用では問題になることはほとんどありません。医師の指示通りに適切に服用することが大切です。また、依存症になりにくい睡眠薬も出てきています。どのように困っているかを具体的に医師に伝えましょう。

最適な睡眠時間は人それぞれです。睡眠の時間を気にしすぎず、起きたときによく眠れたと思えることが大切です。

4.ご本人や周りの人ができる工夫

がんと告げられた直後では、ショックやストレスで2~3日眠れない日が続くことはまれではありません。眠れないときは、眠ろうとすればするほど逆に目がさえてしまうこともあります。眠れないときは、ベッドから離れてリラックスし眠気を感じてからベッドに戻る、眠くなってから横になることがおすすめです。

日常生活を送る上で、以下のような工夫の例があります。原因によって対処法も異なるため、どのような工夫ができるかを担当の医師と相談してみてください。

1)寝る前には

  • 夕方以降にカフェイン入りの飲み物や食べ物を取らない。
  • 寝る前の飲酒を控える。
  • 軽い読書、音楽、ぬるめのお風呂、アロマ、軽いマッサージなどでリラックスする。
  • 寝室の照明を暗くする。
  • スマートフォンなどを寝室に持ち込まない。
寝る前には イメージイラスト

2)起きるときには

  • なるべく毎日同じ時刻に起きる。
  • 寝床で長時間過ごさない。
  • 朝、起きたら日光を浴びる。
起きるときには イメージイラスト

3) 日中の過ごし方

  • 規則正しい食事を心がける。
  • 体調の許す範囲で運動を行う。
  • 昼寝をする場合は15時前に20~30分の短いものとする。
日中の過ごし方 イメージイラスト

5.こんなときは相談しましょう

がんと診断された直後や治療中、治療が終わったあとなどに不眠で困った場合には、担当の医師に相談しましょう。必要があれば心療内科医や心理職などの心の専門家が紹介されます。また、睡眠中に激しくいびきをかく・呼吸が止まると言われた場合や、不眠に加えて足にむずむずした感じがある場合には、他の病気の可能性があるので、担当の医師に相談をしましょう。

担当の医師への聞き方が分からないときには、看護師やがん相談支援センターに相談することもできます。そのほかにも、入院や通院、仕事などの環境の変化による困りごとがある場合には、ソーシャルワーカーやがん相談支援センターへ相談をしましょう。

6.「眠れない・不眠」参考文献

1) 日本睡眠学会ウェブサイト.日本睡眠学会ガイドライン 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン(2014年7月22日更新);2013年(閲覧日:2020年8月17日)
2) 日本医師会編.新版 がん緩和ケアガイドブック.2017年,青海社
3) 日本緩和医療学会編.専門家をめざす人のための緩和医療学.2019年,南江堂
4) American Cancer Societyウェブサイト.https://www.cancer.org/,What Are Sleep Problems?,Managing Sleep Problems;2019(閲覧日:2020年8月17日)
5) National Cancer Instituteウェブサイト.https://www.cancer.gov/,Sleep Problems and Insomnia during Cancer Treatment;2020(閲覧日:2020年8月17日)
6) 森田達也ほか監修.緩和ケアレジデントマニュアル.2016年,医学書院

7.その他の関連情報

1) 外部サイトへのリンク(公財)神戸医療産業都市推進機構 がん情報サイト PDQ® 日本語版 睡眠障害(PDQ®)
※海外の医療事情に基づく情報が含まれており、日本では認められていない治療や薬、行われない補完代替療法等の情報も含まれています。

●本ページの情報は、「『がん情報サービス』編集方針」に従って作成しています。
必ずしも参照できる科学的根拠に基づく情報がない場合でも、有用性や安全性などを考慮し、専門家および編集委員会が評価を行っています。

関連情報
サイトの作成について(編集方針・リンク基準など)
よりよい情報提供を行うために、アンケートへの協力をお願いいたします。
アンケートページへ
用語集
このページの先頭へ