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胆管がん(たんかんがん)

更新・確認日:2016年02月12日 [ 履歴 ]
履歴
2016年02月12日 「2.治療成績」の5年相対生存率データを掲載しました。
2015年01月15日 タブ形式に変更しました。「臨床・病理 胆道癌取扱い規約 2013年11月(第6版)」「臨床・病理 原発性肝癌取扱い規約2009年6月(第5版補訂版)」「エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン2014年(改訂第2版)」より、内容を更新しました。
2006年10月01日 内容を更新しました。
1996年03月19日 掲載しました。

1.臨床病期による治療選択

胆管がんの手術適応は非常に複雑で、ある施設では手術可能な場合が別の施設では手術の対象とならないとされることも珍しくありません。特に、肝臓の出口近く(肝門部)にできた胆管がんは、外科切除は技術的に非常に難しいため、最初に診察した医師の判断が重要になります。胆管がんと診断されたら、手術の可能性について専門の外科医に必ず相談するようにしてください。

図8に、胆管がんの臨床病期と大まかな治療の流れを示しました。担当医と治療方針について話し合う参考にしてください。

各治療については「胆管がん 治療」をご覧ください。
図8 胆管がんの臨床病期と治療
図4 胆管がんの臨床病期と治療の図
日本肝胆膵外科学会 胆道癌診療ガイドライン作成委員会編「エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン 2014年(改訂第2版)」(医学図書出版)より一部改変

切除可能な場合

手術前の処置として、胆管炎や胆道狭窄(きょうさく)による肝機能障害を起こしている場合、術前に胆道ドレナージ(参照:「胆管がん 検査・診断-2.黄疸に対する処置」)を行い、胆汁がうまく流れるように処置をすることがあります。また広範囲に肝臓を切除する場合には肝不全を防ぐために、切除する側の肝臓の門脈をふさぎ、残す側の肝臓の血流を増やすことにより、残す側の肝臓を大きくする術前門脈塞栓(そくせん)術を行うこともあります。手術後は、手術だけでは取り切れていない可能性を考えて、術後補助療法として化学療法が行われることもありますが、標準治療として確立しているものではありません。

切除不可能な場合

手術に耐える体力がない、すべてのがんを取り除くことができないなどの理由により、手術での治癒が難しい場合は、化学療法を行います。また胆道閉塞(へいそく)症に対しては、胆道ステントを可能な限り行います。手術・化学療法・放射線治療といった積極的にがんを攻撃する治療は行わずに、疼痛(とうつう)コントロールなどクオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)の維持を目的とした緩和ケアに専念する場合もあります。

2.治療成績

がんの治療成績を示す指標の1つとして、生存率があります。生存率は通常、がんの進行度や治療内容別に算出しますが、患者さんの年齢や合併症(糖尿病などがん以外の病気)の有無などの影響も受けます。こうしたほかの要素の分布(頻度)が異なるため、用いるデータによって、生存率の値が異なる可能性があります。

以下の【胆管がんの生存率について、さらに詳しく】に、全国がん(成人病)センター協議会(全がん協)が公表している院内がん登録から算出された5年相対生存率のデータを示します(表4)。このデータは、およそ10年前のがんの診断、治療に基づくものです。診断や治療の技術は進歩していますので、現在は下記の数字より治療成績は向上していると考えられます。

データは確率として推測されるものですので、すべての患者さんに当てはまる値ではないことをご理解ください。
【胆管がんの生存率について、さらに詳しく】
このデータは、2005年から2007年の間に、胆管がんの診断や治療を受けた患者さんが対象となっています。治療については、外科治療だけではなく、化学療法、放射線治療、その他の何らかの治療を受けた患者さんが対象となっています。そのため、各施設で公表している、外科治療だけを受けた患者さんを対象とした生存率と、異なる場合があります。

臨床病期については「胆管がん 検査・診断-3.病期(ステージ)」をご参照ください。

表4 胆管・胆のうがんの病期別生存率
病期 症例数(件) 5年相対生存率(%)
I 478 60.1
II 451 26.7
III 241 17.3
IV 540 2.9
全症例 1,848 27.3
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3.自分に合った治療法を考える

治療方法は、すべて担当医に任せたいという患者さんがいます。一方、自分の希望を伝えた上で一緒に治療方法を選びたいという患者さんも増えています。どちらが正しいというわけではなく、患者さん自身が満足できる方法が一番です。

まずは、病状を詳しく把握しましょう。あなたの体を一番よく知っているのは担当医です。わからないことは、何でも質問してみましょう。診断を聞くときには、病期(ステージ)を確認しましょう。治療法は、病期によって異なります。担当医とうまくコミュニケーションをとりながら、自分に合った治療法であることを確認してください。

担当医と話すときの助けとして「わたしの療養手帳 自分に合った治療法は?」患者必携アイコンもご参照ください。担当医から説明された内容を記載できるメモが、PDFで印刷できるようになっています。自分で記入してみて、わからないことや聞いてみたいことを整理してみましょう。

診断や治療法を十分に納得した上で、治療を始めましょう。

担当医以外の医師の意見(セカンドオピニオン)を聞くこともできます。セカンドオピニオンを聞きたいときは、担当医に話してみましょう。多くの医師はセカンドオピニオンを聞くことは一般的なことと理解していますので、快く資料を作ってくれるはずです。

セカンドオピニオンについては「セカンドオピニオンを活用する患者必携サイトへのリンクもご参照ください。

担当医以外でも、看護師など他の医療スタッフやがん相談支援センターのスタッフに相談することができます。あなたの抱えている問題点を整理し、一緒に考えてくれます。

がん相談支援センターについては「がんの相談窓口『がん相談支援センター』」もご参照ください。
【参考文献】
  1. 日本肝胆膵外科学会編:臨床・病理 胆道癌取扱い規約 2013年 第6版;金原出版
  2. 日本肝癌研究会編:臨床・病理 原発性肝癌取扱い規約 2009年 第5版補訂版;金原出版
  3. 日本肝胆膵外科学会 胆道癌診療ガイドライン作成委員会編:エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン 2014年 改訂第2版;医学図書出版
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