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腎細胞がん

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腎細胞がんについて

1.腎臓について

腎臓は、ソラマメのような形をした、成人の握りこぶしよりもやや大きい臓器です。腹部に左右1つずつあり、腸管全体を包み込む腹膜と背中の間にあたる、後腹膜腔こうふくまくくうという場所に位置しています。高さとしては、ちょうど肋骨ろっこつの下端あたりです。

腎臓の主な働きは、血液をろ過して尿をつくることです。尿は腎実質(実質はさらに皮質と髄質に分けられます)でつくられ、腎盂じんうに集められたあと、尿管を通って膀胱ぼうこうへと送られます。また、腎臓は血圧のコントロールや造血に関するホルモンの生成もしています。

図1 腎臓の構造
図1 腎臓の構造

2.腎細胞がんとは

腎細胞がんは、腎臓にできるがんのうち、腎実質の細胞ががん化して悪性腫瘍になったものです。同じ腎臓にできたがんでも、腎盂にある細胞ががん化したものは「腎盂がん」と呼ばれ、腎細胞がんとは区別されます。腎細胞がんと腎盂がんでは、がんの性質や治療法が異なるためです。ここでは、腎細胞がんについて解説します。なお、一般的に「腎がん」とは腎細胞がんのことをいいます。

3.症状

腎細胞がんには、特徴的な症状はありません。そのため、小さいうちに発見される腎細胞がんは、他の病気のための検診や精密検査などで、偶然に発見されるものがほとんどです。肺や脳、骨に転移したがんが先に見つかり、結果として腎細胞がんが見つかることも少なくありません。

腎細胞がんが大きくなると、血尿が出たり、背中・腰の痛み、腹部のしこり、足のむくみ、食欲不振、吐き気や便秘、おなかの痛みなどが生じたりすることもあります。気になる症状がある場合には、早めに医療機関を受診することが大切です。

4.組織型分類(がんの組織の状態による分類)

腎細胞がんは、顕微鏡下でのがん組織の見え方によって、いくつかの組織型に分類されます。同じがんの中に、複数の組織型が混在していることもあります。

腎細胞がんの組織型は、治療を選択するときの判断材料の1つです。また、組織型によって、病状の進行や良くなる傾向も異なることが知られています。

更新・確認日:2019年06月20日 [ 履歴 ]
履歴
2019年06月20日 「腎腫瘍〈小児〉」へのリンクを追加しました。
2018年07月31日 「4.組織型分類」から「4.組織型分類(がんの組織の状態による分類)」へタイトルを変更しました。
2017年12月25日 「腎癌診療ガイドライン2017年版」より、内容の更新をするとともに、4タブ形式に変更しました。
2013年11月22日 タブ形式への移行と内容の更新をしました。
2006年10月01日 更新しました。
1997年03月24日 掲載しました。

腎細胞がん 検査

1.腎細胞がんの検査

腎細胞がんでは、CT検査、超音波(エコー)検査、MRI検査の画像検査で診断します。画像検査で診断ができない場合には生検を行うことがあります。血液検査は、全身状態や腎臓の機能を調べるために行います。

2.検査の種類

1)CT検査

一般的な腎細胞がんでは、診断のために、造影剤を使ったCT検査が行われています。造影剤を静脈から急速に注入し、短時間にたくさんの画像を撮影することで、がんと考えられる部位の血液の動態をみる撮影方法です。肺への転移がないかを調べるために、胸部の撮影を行うこともあります。

2)超音波(エコー)検査

超音波検査は、超音波を体の表面にあて、臓器から返ってくる反射の様子を画像にする検査です。健康診断でよく用いられ、こうした検査で腎細胞がんが見つかることもあります。体の全体を検査するためには、超音波検査だけでは不十分なため、CT検査やMRI検査を追加します。

3)MRI検査

MRI検査では、磁気を利用して、がんの大きさや周囲臓器への広がり(浸潤)、良性腫瘍か悪性腫瘍かを診断します。CT検査で使われる造影剤に対してアレルギーがある場合や、CT検査や超音波検査のみでは診断が難しい場合に行います。

4)生検

細い針を刺して組織の一部をとって、がんであるかどうか、悪性度はどうかなど、組織の状態を顕微鏡で詳しく調べる検査です。いろいろな画像検査を行ってもはっきりとした診断ができず、それが治療に支障を来す場合に行われることもあります。

5)骨シンチグラフィ

骨の痛みなどの症状や、血液検査の結果などから、骨への転移の可能性が高いと考えられる場合に行われることがあります。

6)PET検査

がんの再発や、他の部位への転移を診断するために行われることがあります。

7)血液検査

体の状態を把握するための検査です。腎細胞がんでは、血小板数・総タンパクの値が低い、CRP・LDH・アルカリフォスファターゼ・AST・ALT・クレアチニンの値が高いといった、異常がみられることがあります。

8)腫瘍マーカー検査

腫瘍マーカーとは、体のどこかにがんが潜んでいると異常に大量に産生される物質です。がんの種類に応じて多くの種類があり、血液検査により量を測定します。

腎細胞がんでは、現在のところ、診断や治療効果の判定に使用できるような、特定の腫瘍マーカーはありません。

更新・確認日:2017年12月25日 [ 履歴 ]
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2017年12月25日 「腎癌診療ガイドライン2017年版」より、内容の更新をするとともに、4タブ形式に変更しました。
2013年11月22日 タブ形式への移行と内容の更新をしました。
2006年10月01日 更新しました。
1997年03月24日 掲載しました。

腎細胞がん 治療

1.病期と治療の選択

治療方法は、がんの進行の程度や体の状態などから検討します。
がんの進行の程度は、「病期(ステージ)」として分類します。病期は、ローマ数字を使って表記することが一般的です。

1)病期

腎細胞がんの病期(表2)は、がんの進展の程度を示すTNM分類(表1)に基づいて決められています。Tは原発腫瘍(primary Tumor)、Nは所属リンパ節(regional lymph Nodes)、Mは遠隔転移(distant Metastasis)を意味します。

表1 腎細胞がんの進展度(TNM分類)
表1 腎細胞がんの進展度(TNM分類)
日本泌尿器科学会・日本病理学会・日本医学放射線学会編「泌尿器科・病理・放射線科 腎癌取扱い規約 第4版(2011年)」(金原出版)より作成
表2 腎細胞がんの病期分類
表2 腎細胞がんの病期分類
日本泌尿器科学会・日本病理学会・日本医学放射線学会編「泌尿器科・病理・放射線科 腎癌取扱い規約 第4版(2011年)」(金原出版)より改変

予後予測因子を用いたリスク分類について

予後とは、病気や治療などの、医学的な経過についての見通しのことです。腎細胞がんでは、予後を予測する判断材料として、予後と関連する複数の項目(予後予測因子)があり、予後予測分類(リスク分類)は治療の選択に用いられています。

(1)MSKCC分類

MSKCC分類は、米国のMemorial Sloan-Kettering Cancer Center(MSKCC)のMotzerらによって提唱された、予後を予測するための分類方法です。転移性の腎細胞がんの予後を予測する指標として用いられています。

表3に示す5つの項目が予後と関連することが知られており、これらの項目を何個満たしているかで、3つのリスクグループ(低リスク・中リスク・高リスク)のどこにあてはまるかが決まります。

表3 転移性の腎細胞がんの予後予測分類(MSKCC分類)
表3 転移性の腎細胞がんの予後予測分類(MSKCC分類)
日本泌尿器科学会編「腎癌診療ガイドライン2017年版」(メディカルレビュー社)より改変

(2)IMDC分類

IMDC分類は、Hengらによって提唱された、予後を予測するための分類方法です。分子標的治療の予後を予測する指標として用いられています。

表4に示す6つの項目が予後と関連することが知られており、これらの項目を何個満たしているかで、3つのリスクグループ(低リスク・中リスク・高リスク)のどこにあてはまるかが決まります。

表4 転移性腎がんの予後予測分類(IMDC分類)
表4 転移性腎がんの予後予測分類(IMDC分類)
日本泌尿器科学会編「腎癌診療ガイドライン2017年版」(メディカルレビュー社)より改変

2)治療の選択

治療法は、標準治療に基づいて、体の状態や年齢、患者さんの希望なども含め検討し、担当医とともに決めていきます。

腎細胞がんに対する標準治療は「手術(外科治療)」ですが、がんが小さい場合は、体への負担が手術よりも少ない「局所療法」が選択されることも増えてきています。また、がんが広がっていたり、転移がみられたりする場合に、薬物療法や放射線治療を行うこともあります。

図2は、Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期の腎細胞がんに対する治療方法を、図3はⅣ期の腎細胞がんに対する治療方法を示したものです。担当医と治療方針について話し合うときの参考にしてください。

図2 腎細胞がんの治療の選択(Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期)
図2 腎細胞がんの治療の選択(Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期)
日本泌尿器科学会編「腎癌診療ガイドライン2017年版」(メディカルレビュー社)より改変
図3 腎細胞がんの治療の選択(Ⅳ期)
図3 腎細胞がんの治療の選択(Ⅳ期)
日本泌尿器科学会編「腎癌診療ガイドライン2017年版」(メディカルレビュー社)より改変

妊娠や出産について

がんの治療が、妊娠や出産に影響することがあります。将来子どもをもつことを希望している場合には、妊孕にんよう性温存治療(妊娠できる可能性を保つ治療)が可能か、治療開始前に担当医に相談してみましょう。

2.監視療法

手術などの治療をせず、CT検査、MRI検査、超音波検査の画像検査を定期的に行いながら、がんや体の状態などの経過を観察することを監視療法といいます。がんが小さく、腎臓内にとどまっているような、いわゆる早期のがんの場合に選択されることがあります。特に、高齢であったり、他の病気にかかっていたりするために、手術をするには危険性が高い患者さんでは選択肢の1つです。

3.手術(外科治療)

一般的には、腎摘除術が標準的な術式です。しかし、近年の画像診断技術の向上などに伴って、がんがまだ小さいうちに見つかることが多くなってきたため、可能であれば腎部分切除術を行うことも増えてきました。

手術の術式としては、おなかを切開して行う「開腹手術」や、おなかに開けた小さな穴から腹腔鏡を入れて行う「腹腔鏡下手術(後腹膜鏡下手術)」があります。腎部分切除術では、手術用ロボットを遠隔操作して行う「ロボット支援手術」もあります。

手術の術式は、がんや体の状態などによって決められます。

1)腎部分切除術(腎機能温存手術)

がんを取り除くために、がんが生じている部位の腎臓を部分的に切除する術式です。残った腎臓の機能を温存できるという利点があり、長期的な視点でみたときに、腎機能の低下とそれに伴う合併症への影響を小さくできることから、より好ましい術式であると考えられています。主に4cm以下の小さながんの場合に選択されますが、がんの位置などによっては選択できない場合があります。

2)腎摘除術(根治的腎摘除術)

がんのある側の腎臓をすべて取り除く術式です。腎部分切除術の実施が適切ではない場合に選択されます。腎臓の頭側にある副腎を一緒に切除するかどうかは、がんの位置や副腎への転移の有無をふまえて決められます。がんの状況によっては、腎臓だけでなく、周囲の臓器や、血管内にあるがんを切除(静脈内腫瘍塞栓摘除そくせんてきじょ術)することもあります。

3)手術の合併症について

通常は、手術で片方の腎臓を摘出しても、残ったもう片方の腎臓で機能を補うことができるため、日常生活に支障を来すことはあまりありません。しかし、自分の腎臓の機能のみでは生命維持が難しい場合には、人工透析を行います。

4.局所療法

どこの施設でも行うことができるという一般的な方法ではありませんが、状況に応じて選択されることがあります。

1)動脈塞栓術

腎臓に血液を送っている腎動脈を人工的に閉塞させることで、がんに血液が流れ込まないようにする方法です。がんの摘出ができない場合や、大きながんを摘出する場合に、手術に先立って行われることもあります。治療後、一時的に発熱や痛みなどが起こることがあります。

2)経皮的局所療法

小さいがんに対する経皮的局所療法として、経皮的凍結療法、ラジオ波焼灼術(RFA)があります。体の外から特殊な針をがんに直接刺し、凍らせたり、熱で焼いたりしてがん細胞を死滅させる方法です。通常、超音波検査、CT検査、MRI検査を用いて確認しながら行われます。高齢者や、重篤な合併症をもつ場合、手術を希望しない場合に選択されることがあります。

(1)経皮的凍結療法

がんに向かって針を刺し、アルゴンガスを用いて組織を凍らせることで、がん細胞を死滅させます。

(2)ラジオ波焼灼術(RFA)

がんに向かって針を刺し、高周波電流により発生させた熱で焼くことで、がん細胞を死滅させます。ただし、腎細胞がんでは、現在のところ保険診療で受けることはできません。

5.放射線治療

放射線治療は、高エネルギーのX線を照射することで、がん細胞を死滅させる治療法です。脳や骨に転移がある場合、がんの進行を抑えたり、痛みを和らげたりするために行うことがあります。腎臓にあるがんへの放射線治療は有用性が低いとされており、腎細胞がんそのものに対しては、根治的な治療を目的として放射線治療を行うことはあまりありません。

6.薬物療法

腎細胞がんの薬物療法には、分子標的治療、免疫療法があります。薬物療法の主流は、長らく、免疫療法の1つであるサイトカイン療法でしたが、現在では、分子標的治療が1次治療(初回治療)の標準治療となっています。

薬物療法に用いる薬剤は、がんや体の状態、前の治療で使用した薬剤の種類をふまえて選択します。

1)分子標的治療

分子標的治療は、腎臓にあるがんやそこから転移したがんを手術で取り除く前に、がんの大きさを小さくする目的で行われることもあります。

治療によってあらわれる副作用は、使用する薬剤ごとに異なるため、期待される治療効果と副作用について、治療開始前に十分な説明を受けましょう。

使用する薬剤は、スニチニブ、パゾパニブ、ソラフェニブ、アキシチニブ、テムシロリムス、エベロリムスです。1次治療だけでなく、2次治療、3次治療でも選択されます。

2)免疫療法

免疫療法とは、サイトカイン療法や、免疫チェックポイント阻害剤による薬物療法のことです。進行性の腎細胞がんの場合に選択されることがあります。

(1)サイトカイン療法

1次治療で、分子標的薬の使用が適さない場合は、サイトカイン療法も選択肢の1つです。インターフェロンαやインターロイキン-2の薬剤が用いられます。

治療によってあらわれる副作用の症状はさまざまです。個人差が大きいですが、一般的には、発熱やだるさ、食欲不振、悪心・嘔吐おうと、頭痛、脱毛、白血球減少などが報告されています。

(2)免疫抑制阻害療法(免疫チェックポイント阻害剤)

現在のところ2次治療、3次治療の選択肢の1つであり、薬剤としてはニボルマブが用いられます。しかし、ニボルマブを用いるタイミングについて一定の見解は得られておらず、他の薬剤を含め、免疫チェックポイント阻害剤の使用方法は今後大きく変化していく可能性があります。

ニボルマブの主な副作用としては、疲労感、味覚異常、吐き気のほか、下痢・口内炎などの胃腸障害、かゆみ・発疹などの皮膚障害があります。その他、腎臓や肝臓などの内臓機能の障害、糖尿病や甲状腺機能障害などの内分泌系の障害、貧血、横紋筋融解症、間質性肺炎など、全身のあらゆる部位にさまざまな症状を引き起こす可能性があります。ニボルマブによる治療終了後、数週間から数カ月たって副作用があらわれることもあるため注意が必要です。

7.緩和ケア

緩和ケアとは、クオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)を維持するために、がんに伴う体と心のさまざまな苦痛に対する症状を和らげ、自分らしく過ごせるようにする治療法です。緩和ケアは、がんが進行してからだけではなく、がんと診断されたときから必要に応じて行われるものです。患者さんのニーズに応じて幅広い対応をします。患者さん本人にしかわからないつらさについても、積極的に医療者へ伝えるようにしましょう。

8.リハビリテーション

治療の途中や終了後は、体を動かす機会が減り、身体機能が低下します。そこで、医師の指示のもと、筋力トレーニングや有酸素運動、日常の身体活動を、リハビリテーションとして行うことが大切だと考えられています。日常生活の中でできるトレーニングについて、医師に確認しましょう。

9.転移・再発

転移とは、がん細胞がリンパ液や血液の流れに乗って別の臓器に移動し、そこで成長することをいいます。また、再発とは、治療の効果によりがんがなくなったあと、再びがんが出現することをいいます。

1)転移

腎細胞がんは、さまざまな部位や臓器に転移する可能性がありますが、特に転移しやすい部位は肺です。骨や脳などに転移することもあり、転移した場所によって、あらわれる症状も多岐にわたります。

転移に伴う症状としては、肺への転移では、胸の痛み・咳・血痰けったん・黄疸など、骨への転移では、骨の痛み・骨折など、脳への転移では、頭痛・片側の運動麻痺まひなどがみられます。また、がんが全身へ広がる(転移する)のに伴って、発熱、倦怠感、体重減少などの全身症状があらわれます。

転移した場合の治療では、がんや体の状態に応じて、薬物療法や放射線治療を行います。また、腎臓内のがんの量を減らしたり、転移したがんを取り除いたりするために、手術が選択されることもあります。

2)再発

がんが腎臓にとどまっていて、根治的に腎摘除を行った場合でも、その後、20〜30%の患者さんで再発するとされています。しかし、再発する可能性の高さを知るための手法は確立しておらず、どのような患者さんで再発する可能性が高いかは明確ではありません。

再発した場合の治療は、転移のある腎細胞がんに対する治療と同様に、薬物療法が中心です。再発したがんの状況によっては、がんを手術で取り除くことも治療の選択肢の1つとなる場合があります。

なお、再発予防を目的として手術後に薬物療法を行うことは、現時点ではその効果が明確ではなく、重篤な副作用の報告もあることから、推奨されていません。

更新・確認日:2020年02月27日 [ 履歴 ]
履歴
2020年02月27日 「6.薬物療法」以降の項目の順序を変更し、「10.生存率」の参照先を「がん診療連携拠点病院等院内がん登録生存率集計」としました。
2017年12月25日 「腎癌診療ガイドライン2017年版」より、内容の更新をするとともに、4タブ形式に変更しました。
2013年11月22日 タブ形式への移行と内容の更新をしました。
2006年10月01日 更新しました。
1997年03月24日 掲載しました。

腎細胞がん 療養

がんと診断されてからの仕事については「がんと仕事」、医療費や利用できる制度、相談窓口などのお金に関する情報は「がんとお金」をご参照ください。また、「がん相談支援センター」でも相談することができます。

「地域のがん情報」では、各都道府県等が発行しているがんに関する冊子やホームページへのリンクを掲載しています。併せてご活用ください。

1.日常生活を送る上で

片側の腎臓を摘出して腎臓が1つになったとしても、残った腎臓が正常に働いていれば、通常は生活に支障を来すことはなく、日常生活を送る上での特別な注意はありません。

1)食事

腎臓の機能に問題がなければ、多くの場合、食事を制限する必要はありません。暴飲暴食を避け、消化のよいものを規則正しく食べましょう。ただし、慢性腎臓病の予防のためには、塩分をとりすぎないようにし、水分をしっかりとることが大切です。

2)他の病気にかかっている場合

高血圧や糖尿病といった、腎臓そのものの機能を悪化させる病気を抱えている場合は、そうした病気を悪化させないために、日常生活での注意や服薬が必要になる場合があります。治療担当医らの注意をよく聞いて生活するよう心がけてください。

3)他の病院で処方された薬の服用

内服薬や、画像検査で使う造影剤の中には、腎臓の機能に影響を与える可能性のある薬剤もあります。他の医療機関で検査を受けたり、新たに処方された薬を服用したりするときは、事前に担当医に相談しましょう。

4)性生活

性生活に制限や支障はありませんが、特に薬物治療中は避妊が必要です。妊娠・出産を希望される場合は担当医とよく相談されるとよいでしょう。経口避妊薬などの特殊なホルモン剤をのむときも、担当医と事前によく相談してください。

2.経過観察

治療後の体の状態や、がんの転移・再発の有無を確認するために、定期的に通院して検査を行います。転移や再発を早い段階で見つけることで、手術を含めたさまざまな治療が選択でき、治療効果の向上も期待できます。

定期検査は、CT検査やMRI検査、超音波検査の画像検査が中心です。検査の種類や時期は、病気の状況をふまえた上で、担当医と相談しながら決めていきます。

一般的に、腎細胞がんは、治療後10年以上経過してからも再発を起こすことがあります。病院への定期通院が終わったあとも、健康管理の意味も含めて、健康診断や人間ドックなどを受けましょう。

更新・確認日:2017年12月25日 [ 履歴 ]
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2017年12月25日 「腎癌診療ガイドライン2017年版」より、内容の更新をするとともに、4タブ形式に変更しました。
2013年11月22日 タブ形式への移行と内容の更新をしました。
2006年10月01日 更新しました。
1997年03月24日 掲載しました。

腎細胞がん 臨床試験

よりよい標準治療の確立を目指して、臨床試験による研究段階の医療が行われています。

現在行われている標準治療は、より多くの患者さんによりよい治療を提供できるように、研究段階の医療による研究・開発の積み重ねでつくり上げられてきました。

腎細胞がんの臨床試験を探す

国内で行われている腎細胞がんの臨床試験が検索できます。

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  • 臨床試験への参加を検討したい場合には、今おかかりの担当医にご相談ください。
  • がんの種類によっては、臨床試験が見つからないこともあります。また、見つかったとしても、必ず参加できるとは限りません。
検索の前に、がんの臨床試験についてこちらをご確認ください。
「がんの臨床試験を探す」の使い方のコツや注意事項がまとめてあります。
更新・確認日:2021年07月01日 [ 履歴 ]
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2021年07月01日 掲載しました。

腎細胞がん 患者数(がん統計)

1.患者数

腎細胞がん(腎盂を除く腎のがん)にかかる割合は、10万人に約6人です。がん全体のうちの約1%を占め、やや男性に多い傾向にあります。腎細胞がんは50歳ごろから増加し、70歳代まで高齢になるほど高くなります。

腎細胞がんは、腎・尿路(膀胱除く)がんの1つです。

2.生存率

がんの治療成績を示す指標の1つとして、生存率があります。生存率とは、がんと診断されてからある一定の期間経過した時点で生存している割合のことで、通常はパーセンテージ(%)で示されます。がんの治療成績を表す指標としては、診断から5年後の数値である5年生存率がよく使われます。

なお、生存率には大きく2つの示し方があります。1つは「実測生存率」といい、死因に関係なくすべての死亡を計算に含めた生存率です。他方を「相対生存率」といい、がん以外の死因を除いて、がんのみによる死亡を計算した生存率です。

以下のページに、国立がん研究センターがん対策研究所がん登録センターが公表している院内がん登録から算出された生存率を示します。

データは平均的、かつ確率として推測されるものであるため、すべての患者さんに当てはまる値ではありません。

以下のページでは、最新の病期別生存率を掲載しています。
更新・確認日:2022年01月25日 [ 履歴 ]
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2022年01月25日 「2.生存率」に院内がん登録生存率集計結果閲覧システムへのリンクを追加しました。
2021年07月01日 掲載しました。

腎細胞がん 予防・検診

1.発生要因

腎細胞がんの発生する要因としては、喫煙と肥満があります。また、腎細胞がんと関連する疾患として、遺伝子が原因で発症するフォン・ヒッペル・リンドウ(Von Hippel-Lindau:VHL)病や、後天性嚢胞腎こうてんせいのうほうじんが知られています。

2.予防と検診

1)予防

日本人を対象とした研究結果では、がん予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスの良い食事、身体活動、適正な体形、感染予防が効果的といわれています。

2)検診

がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることです。わが国では、厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(平成28年一部改正)」で検診方法が定められています。

しかし、腎細胞がんについては、現在、指針として定められている検診はありません。気になる症状がある場合には、医療機関を早期に受診することが勧められます。人間ドックなど任意で検診を受ける場合には、検診のメリットとデメリットを理解した上で受けましょう。

なお、検診は、症状がない健康な人を対象に行われるものです。がんの診断や治療が終わった後の検査は、ここで言う検診とは異なります。

更新・確認日:2019年06月20日 [ 履歴 ]
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2019年06月20日 「腎腫瘍〈小児〉」へのリンクを追加しました。
2018年07月31日 「4.組織型分類」から「4.組織型分類(がんの組織の状態による分類)」へタイトルを変更しました。
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2006年10月01日 更新しました。
1997年03月24日 掲載しました。

腎細胞がん 関連リンク・参考資料

1.腎細胞がんの相談先・病院を探す

2.参考資料

  1. Tamaki T, Dong Y, Ohno Y, et al. The burden of rare cancer in Japan: Application of the RARECARE definition. Cancer Epidemiology 2014; 38: 490-495.
  2. 日本泌尿器科学会編.腎癌診療ガイドライン2017年版,メディカルレビュー社
  3. 日本泌尿器科学会・日本病理学学会・日本医学放射線学会編.泌尿器科・病理・放射線科腎癌取扱い規約第4版,2011年,金原出版
更新・確認日:2021年07月01日 [ 履歴 ]
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2021年07月01日 「1.腎細胞がんの相談先・病院を探す」を追加しました。
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