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発熱

~がんの治療を始めた人に、始める人に~
更新・確認日:2018年10月04日 [ 履歴 ]
履歴
2018年10月04日 掲載しました。

ポイント

1.発熱について

体温が普段よりも高い状態で、寒気がする、汗をかく、体がだるいなどの症状を伴うこともあります。

2.原因

がんそのものによって起こることもあれば、感染症、体の炎症、薬の副作用などによって起こることもあります。

3.発熱が起きたときには

原因に応じた検査や治療が行われます。熱を下げる薬(解熱薬)や原因を排除する薬(抗菌薬など)が用いられることがあります。

4.ご本人や周りの人ができる工夫

  • 寒気がするときには部屋を暖かくし、毛布などで体を温める
  • 体温が上がったときには、熱がこもらないよう掛け物を薄くする
  • 汗をかいたら着替えを行い、水分をこまめにとる
  • 安静を心がけ、ゆっくり休む

5.こんなときは相談しましょう

  • 急な発熱があれば、自分で判断せず、医療機関に連絡しましょう。
  • 毎日体温を測り、体調の変化を記録し、いつからどのような症状が出ているかを医師や看護師に伝えてください。

1.発熱について

発熱とは、体温が普段よりも高い状態です。体温が上がっている最中には、寒気がする、体が震える、手足が冷える、立毛(いわゆる鳥肌)になるなどの症状が出ることがあります。体温が上がりきったときや熱が下がっているときには、汗をかく、体がだるい、頭が痛い、関節が痛む、発疹(皮膚の吹き出もの)が出るなどの症状を伴うことがあります。

2.原因

発熱は、がんそのものによって引き起こされることもあれば、細菌や真菌(カビ)、ウイルスなどの病原体に感染し、自分の体がこれらの病原体を排除するために起こることもあります。そのほか、体内で炎症を起こす病気(炎症性疾患)によるもの、薬の副作用によるものなどがありますが、中には原因がわからないものもあります。
白血球は、病原体を排除する重要な役割を担っています。がんの治療で用いる薬の副作用によって白血球の1つである好中球が減少している際に発熱する「発熱性好中球減少症」は、病状が急速に悪くなることもあります。薬物療法を行うときには特に注意が必要です。
詳しくは「発熱性好中球減少症」をご覧ください。

関連情報
発熱性好中球減少症

3.発熱が起きたときには

まずは原因をみつけるために問診や検査を行い、原因によって異なる治療を行います。
・がんそのものによる発熱の場合
 解熱薬で熱を下げることもあります3)
・感染による発熱の場合
 原因に応じた薬(抗菌薬など)を使うこともあります3)。熱による苦痛がなければ解熱薬を使わないこともあります。
・薬の副作用による発熱の場合
 薬を中止し、感染による発熱がないかを確認した上で、他の薬剤の使用を検討することがあります3)

4.ご本人や周りの人ができる工夫

発熱の原因によっては、ご本人や周りの人が工夫できることもあります。

1)体温が上がっている最中の工夫

寒気がしたり、体が震えたりするときには、部屋を暖かくし、衣類や毛布で体を温めましょう。飲めるようであれば、温かい飲み物を飲むのもよいです。湯たんぽや電気毛布を用いてもよいですが、低温やけどには注意してください。

2)体温が上がったときの工夫

体温が上がったときには、熱がこもらないように掛け物を薄手にしたり、必要に応じて部屋の温度を下げたりします。氷まくらや保冷剤を用いて頭や額などを冷やすことで、発熱による不快感を和らげることができます。
汗をかいたときには、汗を拭き、着替えをしましょう。大量の汗が続くときには、肌とパジャマの間に乾いたタオルを入れて、タオルだけを交換すると、着替えによる疲労を軽減できます。汗をたくさんかき、体の水分が不足することがあります(脱水状態)。気付かないうちに脱水になることもあるため、のどが渇かなくてもこまめに水分をとることが大切です。

3)その他の工夫

発熱により、エネルギーを消耗します。安静を心がけ、体力が回復するまで十分に休みましょう。できるだけ騒音や明るい光を避け、楽だと感じる姿勢で休めるとよいです。
食事は無理をしなくても、食べられるものでかまいません。できれば、高エネルギー、高たんぱくのもので、消化がよいものを選ぶとよいでしょう。
歯磨きやうがいを行い、口の中は清潔にしましょう。症状が落ち着くまでは、お風呂やシャワーは無理せず、ぬれタオルで体を拭き清潔にしましょう。

5.こんなときは相談しましょう

発熱に対する治療は原因によって異なります。急な発熱があれば、自分で判断せず、医療機関に連絡してください。前もって、担当の医師にどのような症状のときに、どのように医療機関に連絡をしたらよいかを相談しておくとよいでしょう。
いくつか症状があるときは、いつからどのような症状が出ているのかを医師や看護師にお伝えください。また、体がつらくて飲み物でさえ飲むことが難しい場合も、我慢せずに相談してください。毎日同じ時間に体温を測り、いつから、どのように体調が変化したかなど、自分の体調を記録しておくと、診断や治療の助けになります。

6.「発熱」参考文献

1) 日本臨床腫瘍学会編.発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン 改訂第2版.2017年,南江堂
2) American Cancer Societyウェブサイト. https://www.cancer.org/, Fever; 2015(閲覧日:2018年10月1日)
3) Cancer Research UKウェブサイト. https://www.cancerresearchuk.org/, Other causes of fever; Treating the cause of your fever, 2017(閲覧日:2018年10月1日)
4) 有田清子ら.系統看護学講座 基礎看護技術Ⅱ.2013年,医学書院
5) 高木永子監修.看護過程に沿った対症看護 病態生理と看護のポイント 新訂版.2005年,学研
6) 竹尾恵子監修.看護技術プラクティス 第3版.2014年,学研

●本ページの情報は、がん情報サービスの編集方針に従って作成しています。
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